『LAST Night on EARTH』(Flying Frog Productions)

すごいゾンビゲームが出てしまいました。


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これ。『LAST Night on EARTH』。発売会社は新興メーカー「FFP」。
……なんだそれあやしいな。
(ていうか FFGは社名をぱくられすぎだとおもう)
とか思ったら存外すばらしいゲームでした。


ボードはこんな感じ。「ウッディンベイル」という「退屈で平凡な街」。ここが阿鼻叫喚の嵐に。
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こちらキャラクターカードとシナリオ。ニス加工テカテカでいいかんじ。
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フィギュアと、ムード盛り上げ用サントラCD(えええー!!)
ちなみにフィギュアは全部見た目が違います。ちゃんとキャラの姿になってる。すごい。c0010759_1653769.jpg


あとカードが人間用デッキとゾンビ用デッキ。
コンポーネントはそんなかんじ。そうとう豪華です。
なんとこれ、惚れ込んだ隣の上司が丸一日でルールの完訳を作っちゃいました。
びびる。カードまで全訳ですよ。なんだその情熱。


しかしプレイしてみたら本当に面白かったわけです。

マップは、大きい四角いマップに、4枚のL字型のマップ(たくさんあってランダムで選ぶ)をつなぎ合わせて作ります。いつも同じマップではないのです。
プレイヤーはゾンビ担当と人間担当。ゾンビは状況によって増えたり減ったりしますが、盤上の人間は常に4人(1人死んだら新キャラとして別のを登場させます)。

基本、ゾンビはうろうろ徘徊して人間に近づいて襲います。人間は逃げるか撃つか、手近に使えるものがないか物色する、という行動が取れます。
ゾンビは移動力1なんだけど人間はD6。あっさり6が出ればいいのですが、接近されたときに限って1しかでないとまじで焦ります。

カードはそれぞれイベントとアイテムがあって、コンボもできたりするので楽しいです。
双方、移動力とかアイテムとか絶妙に「もうちょっとあれば!」というかんじでいらいら焦らされるかんじがとてもそれっぽいです。

キャラも8名用意されてますが、ありがち設定が詳細にくっついていて、プレイしながらドラマが生まれていくのです。

平和で退屈な街に夜が訪れた。しかしその夜は濃い霧とともに、恐怖もまた街を覆い尽くしたのだ……。
で、なぜかわらわらと発生したゾンビと戦うことになるのです。
生き残るために。否、せいぜい死ぬよりはましな運命のために。

先日のプレイでは私も人間を担当させていただきました。
「妻をなくした堅物の保安官」と「その息子で、陸上部のホープだか父に反発しており、学校でもアウトロー的存在」なふたり(ほんとはもっと細かいありがちな設定がたくさん!)。あと看護婦さんと謎のホームレスがいました。
シナリオが5種類ある内の「夜が明けるまでに15体のゾンビを倒せ!」シナリオ。
戦闘システムはサイコロを振り合うのですが、「ゾンビは人間を襲いやすいけど殺しにくい」「人間はゾンビの攻撃をかわしやすいけど倒しにくい」と絶妙なさじ加減です。でも人間よりもゾンビの方が死にやすいです。ゾンビの補充は結構いくらでもできるから(人間も補充できるけど、集めたアイテムがちゃらになっちゃうし、勝利条件に絡むことも多いし、なにより愛着がわいているので死ぬと悲しい)。

最初てんでばらばらにゾンビから逃げつつ、各所で武器弾薬を漁りつつしていた住民たちは、最終的に地元の高校に立てこもることになる。
最初はいがみ合っていた潔癖性の看護婦と謎のホームレスはお互いのピンチを助け合うことである種の連帯感が生まれ、保安官の父と反抗期の息子は、戦う中で相互理解を果たし、4人がともに戦うことで最後のゾンビを倒して明るい朝を迎える……という感動のB級ゾンビ映画が完成いたしました。
ほんとに「お前は逃げろ! ここは俺が押さえておく。お前だけでも生き残るんだ!」「いやだ! 俺も親父と戦う! たった二人の家族じゃないか!!」「ビリー……」<息子の名前
てなかんじでした。


父と子の共闘。1時間32分目ぐらいのエピソードだと思う。
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カードも多彩でやたら強力なチェーンソーやら、ショットガンから、「ガソリンをまいてから別のカードで燃やして近くのゾンビを一掃」とか「聖職者である神父は自分が傷を受けることで人間に不利なエンチャントを壊せる」とか、いろいろできます。
ゾンビのカードもおもしろく、「いきなりゾンビが人間と同じ早さで走り出す(それなんてバイオハザード)」とか「いきなり人間のすぐそばにゾンビがわき出す」という、パニックイベントがあったり、「雨を降らせて移動にマイナス修正を付ける」とか「同じマスにいる男女はロマンスが起こっちゃって次のターンに動けない」とか非常に「それっぽい」要素が満載です。

実際、二回目のプレイでは、さっきの陰しょったスプリンター少年ビリーと、学校のマドンナだが家では継父と継子から身の危険を感じる日々を送る切な系美少女サリー(ビリーに片恋)が、身を寄せ合って潜んでいるところでロマンス起こされて、ほんと死にかけました。ちなみにビリーの友人のジョックスなジョニーが助けに来てくれて事なきを得たんですが、「友人の危機に駆けつけたら二人でいちゃついてました」ってそれ、危機は去っても友情が壊れないか? みたいな鬱展開に。
街の別のところでは看護婦と神父が必死に共闘していました。神父がそれはもうゾンビをちぎっては投げちぎっては投げ、必死で看護婦を守るのですよ(……移動のサイコロの目が悪くて逃げられなかっただけですが)。6体ぐらいのゾンビを引き受けて憤死。凄絶でした。

そんなドラマがそこかしこで発生するすっばらしいゲームです。
1プレイ3時間ぐらいかかるけど全然たるくないし判定とかも頭使わないし、でも「どうやったらゾンビから逃げられるか」「どうやったら人間を追い詰められるか」を考えるのはシミュレーションゲームに通じるかも。
ゾンビ担当の隣の上司はそれは嬉々としてゾンビマスターをやってましたよ。さすが死霊要塞のデザイナーです。

サントラCDも良かったですよ。名曲ではないけれども耳障りではない程度にそこそこのクオリティで非常に雰囲気を盛り上げてくれました。

あ、ちなみに金曜日からえーげーむで訳つきで売り出しますので!ぜひ!!
ほんとおもしろいから!!

プレイ中全景。
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by Cmjichinensei | 2007-09-12 20:03 | ゲーム(旧)


国際通信社発行のコマンドマガジン編集部ブログ。編集日記とゲームあれこれをいちねんせいが書いてます。基本的に月-金で日々更新予定。詳細はヘッドライン参照。


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